Fasching(ファッシング;南ドイツのカーニバル)関係の話題をもう一つ。
Narr(ナル;道化)
ファッシングではパレードやパーティーをする他にも、Narren(ナレン;道化達)が市役所に押し入ってのっとり、市長の権力を奪い取る、という風習があります。

これはファッシングが‘無礼講のお祭り’という以外にも、中世のヨーロッパでは宮廷お抱えのNarrenだけが、お偉方の政策に関して本当の事が言えた⇒批判が許されていた、ということに由来するようです。

それでファッシングのこの時期、現代のNarrenも徒党を組んで市役所に押しかけ、市長を頭にした市役所を守る一団と押し問答の末、必ず市長はやり込められて市役所を明け渡す羽目になる、というのが各地共通の筋書きです。

ファッシング熱の余り高くないこの辺りでは、どこの町でもこれがあるという訳ではありませんが、私の住む町から車で15分のSchwieberdingen(シュヴィーバディンゲン)でもやってました。

その町に住む友達によると、数年程前に町のおばさん有志達がファッシングクラブを作り、毎年市役所をのっとりに来るんだそうです。ここの場合おばさん達なので、Narrenではなく、やっぱりHexe(ヘクセ;魔女)の変装で来るんですが。  ☆魔女達の写真はこちらでどうぞ

Hexe全形
市長は毎年様々なアイディアで市役所を死守しようとするけど、魔女の力は強大です。毒舌での市政批判に立ち向かう為にも、ここ数年は隣町の市長さんまで応援にやって来るんだとか。町のHPには「今年も2月15日にまたHexeが来ます。市民の皆さん市役所を守るのに協力してください」というメッセージまでありました。

めでたくHexeが市役所を占領した後は、市役所前広場のお祭り騒ぎで幕が下りますが、その際市内の幼稚園や小学校の子供たちも、授業を中断して踊りに来たりするそうです。

ちなみにこの町のHexe達はこうしてファッシングを盛り上げるだけではなく、クリスマスマーケットや市役所占領の日にグリューワインの屋台を出して、その売り上げ金全額を慈善団体に寄付しています。
市民としてもこんなHexeなら大歓迎で、やっぱり市長さんに勝ち目はありませんね。

◎◎ タイトルのRathaussturmは、Rathausが市役所、Sturmが本来は嵐ですがここでは急襲、殺到等の意味です。