ヘネフのスポーツシューレで行われたB級コーチライセンスに2週間参加しました。講習は教室でのセオリーとグランドでの実技。担当のJungheim(ユングハイム)教官は男塾の教官のように厳しかったが、ドイツサッカー向上のために日々サッカーを研究していました。

 2006年のワールドカップで3位になったドイツですが、優勝したイタリアや準優勝のフランス、ブラジルやアルゼンチン、更にチャンピオンズリーグで活躍するスペインやイングランドのチームの話がたびたび講義で取り上げられました。ドイツの代表やクラブチームが、現段階でこれらのチームに劣っている部分があるということをユングハイム教官は認めていました。これらの国に勝つためにはいい選手を育成しなければならず、いい選手を育成するためにはいいコーチを育成しなければならない。ドイツサッカー向上に燃えるユングハイム教官からは興味深い話がいくつも出ました。

①目標は、100人から120人の若い選手(18歳から21歳くらい)を毎年1部から3部リーグに送り込むこと。各プロチームに毎年2,3人の新人を送り込み、更にその選手たちを育て上げる。

②南米のブラジルやアルゼンチンと比べると、明らかにテクニックやセンスで劣っているので、これらのチームに勝つには戦術によってチームで勝つしかない。

③イタリアやフランスなどのヨーロッパの国と比べても、ドイツはまだまだマンマークの癖がとりきれていない。リベロシステムの癖が残ってしまっている。

④イングランドなどのトップリーグと比べると、ブンデスリーガは試合のスピードが10%遅い。バイエルンなどは国内で勝てても、チャンピオンズリーグになるとスピードに慣れず勝てなくなる。チャンスにつながる縦パスやパスをもらう選手のポジショニングの改善が必要。

⑤子供たちが外で遊ぶ時間が少なくなり、基本的な運動能力が低下している。昔はストリートサッカーで遊び、それが子供たちにとっていい練習になっていた。今はチームの中だけでの練習がメインで、ほとんどが型にはめられた練習。選手のイマジネーションが欠けていく。ジュニアユース年代でも、週に一回は何のルール制限も無しにサッカーで遊ばせるべき。それ以前の年代はサッカーでもっと遊ばせるのがベスト。

⑥欠点のない選手を育てすぎて、逆に武器を持った選手がいなくなってしまった。ドイツでは、長所を伸ばすことよりも、小さな短所に目がいってそっちを改善しようとする傾向がある。

つづく・・・