トップレベルのプロサッカー選手は引退後何もしなくても生活していくだけの給料をもらっているけど、実際にはプロといわれている選手の多くは、引退後のことも現役中に心配しなければならない。ブンデスリーガでは2部以下に所属する選手の多くがこのパターンに当てはまるらしい。現在ブンデスリーガ2部のFC St. Pauli(FCザンクト・パウリ)に所属するTimo Schultz(ティモ・シュルツ)という選手は、プロサッカー選手として活動しながら大学でスポーツと歴史を学んでいる。現在31歳。

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Q:あなたは学生でありプロサッカー選手です。きっかけは?

「昔学校の作文で自分の夢を書かなきゃいけなくて、僕はいつもプロサッカー選手とスポーツの先生と書きました。プロサッカー選手の夢は半分叶いましたが、スポーツの先生になるために今勉強しています。」

Q:19歳の時にブレーメンに所属しましたが、チャンスをものにできませんでした。4年後には3部のリューベックに移籍。当時、学校時代の作文のことを思い出しましたか?

「はい、リューベックの最後のシーズン、チームは3部から2部に昇格しましたが、僕は契約することができませんでした。そのとき母に「そろそろ何かまともなことを勉強しないとね」と言われました。僕にとってまともなこととはスポーツと歴史を学ぶことでした。」

Q:サッカーと大学の両立は?大学のための時間は十分ありますか?

「3部リーグ(当時レギオナルリーガ)はオフィシャルではライセンスを持たないアマチュア扱いですが、1日2回の練習があり給料も支払われます。大学よりもサッカーに費やす時間を優先しなければいけない時があります。」

Q:他の学生が授業を受けているときにあなたはグランドにいます。セミナーを受ける時間はありますか?

「チームの週間スケジュールからある程度大学に行ける時間を予測できます。問題になりそうな時はあらかじめ教授と話をします。サッカーをするか勉強をするかどちらかにしろと言う人もいますが、僕はスポーツ分野で学んでいるので教授たちも理解を示してくれています。もし欠席する時間が多くなるようなら、時間のあるときに埋め合わせをします。」

Q:将来に対しての不安は?

「僕は過去5年の間に引退したサッカー選手をたくさん見てきましたが、彼らは引退後自分のするべきことがわからず、日焼けサロンを買い取ったりしていました。この現実は僕にとってあまりいいことではありませんでした。僕はこれから先、多分これ以上上のレベルに到達することは難しいので莫大な額のお金を手に入れることもないでしょう。なので、今こうして勉強しているわけです。」

Q:通信制の大学のほうが楽ではなかったですか?

「いいえ、コンピューターの前にずっと座って、本を読んで、半年に一度どこかに試験を受けに行くのは僕には向いていません。講堂に座って教授や学生とコンタクトを取り、様々なことを勉強しなければいけないと思っています。」

Q:チームでは栄養や回復のことに関していろいろと話をしますか?

「いいえ、チームには専門の栄養士がいるのでそんなエラぶったことをする必要はありません。ただ、若い選手のお手本となるように振舞ってはいるつもりです。」

Q:大学で学んだことをあなたのサッカー生活に活用できますか?

「はい、僕がこれまで知らなかったことや気づいていなかったことをたくさん学んでいます。栄養学に関しては、これまで自分が間違ったことをやっていたこともあるので改善していきたいと思います。」

Q:逆に、あなたのサッカーの経験が大学で役立っていますか?

「はい。僕は時間通りに授業に出席して最後まで授業を聞いている、ハンブルクの中でも数少ない学生の一人です(笑)。正直なところ、やる気はすごくあるけど今は時間が十分ではありません。ただ、のちのち学業に専念した時に、今まで通り時間を守ったり規律正しく行動していれば、一気に前進できると思います。規律というものはプロサッカー選手に一番欠かせないものです。」

Q:サッカー選手と学業を両立させるモチベーションは?

「僕が本当にサッカーを終えたときにスムーズに次の活動の場に移りたいからです。」

Q:自分のことを変わり者だと思いますか?

「全く思いません。教授などになろうと思っていませんし、自分が特別に賢いとか才能があるとも思っていません。ただ、勉強することを楽しんでいて、将来教える立場になっても楽しみたいと思います。」

Fussballer誌より