ブンデスリーガのシーズン途中にもかかわらず、バイエルンは来シーズンの新監督としてユルゲン・クリンスマンの就任を決定しました。クリンスマンは元ドイツ代表選手として活躍が認められていましたが、それまで監督経験がなかったにもかかわらず、2006年のワールドカップ前からドイツ代表監督に就任。アメリカ式のトレーニング方法を取り入れ、当初はその指導力が疑問視されていましたが、最終的には自国のワールドカップでドイツを3位に導き国民的ヒーローになりました。愛称はクリンスィー。ワールドカップ後、ドイツ代表監督の座から退き、さまざまなチームの新監督候補として名が挙がっていましたが、ようやく監督業を再開することとなります。

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<ドイツ代表時代のクリンスマン監督>

 現バイエルンのオトマー・ヒッツフェルト監督は、これまで23のタイトルを獲得している名将。ドイツ国内では6度もリーグを制覇しています。大型補強を終え、だんとつで優勝候補に挙げられている今シーズンは、リーグ優勝とUEFAカップ優勝のタイトルで有終の美を飾りたいところ。しかし、ヒッツフェルト監督はリーグ内の敵だけでなく、見えない敵とも戦っているみたいです。それはクリンスマン時期監督。

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<ヒッツフェルト監督>

 まだ半年も先の話なのに、頻繁に話題に上るクリンスマン。ヒッツフェルト監督も気になってしまうでしょう。チームの中では、すでに駆け引きが行われているようです。クリンスマンを歓迎する選手をもいればそうでない選手もいます。コーチ陣はこれまでのやり方から大きく方向転換しなければいけないかもしれません。フロントは、まだ経験の浅い監督とともにリスクを冒さなければなりません。ファンは、名将ヒッツフェルト監督を気に入っています。

 自分もチェコにいたときにシーズン途中に監督が代わった経験があります。ある日の練習前、会長が急にロッカールームに入ってきて話をし始めました。そして、いきなり監督と2人のコーチにクビを言い渡しました。監督とコーチはまったく知らなかった様子で、最後に小声で自分に「Alles vorbei(すべて終わった).」と言い残したのを覚えています。しかし、このことを事前に知っていた選手がいて、その選手は前監督の下ではベンチだったのに、新監督の下ではスタメンで起用されていました。チームの雰囲気もがらりと変わりました。

 バイエルンはクリンスマン監督とともに新しいスタイルを築いて結果を残せるかどうか。周りの関係者の話では、ワールドカップのときのようにいくかは疑問視されています。というのも、ワールドカップ時にはスタッフの中に現ドイツ代表のレーヴ監督がいたからです。ドキュメント番組などを見ていて、戦術のことに関してはこのレーヴ監督がかなり指導していたように思います。とにかく結果がすべてのこの世界。